<b>（概要）</b><br /><br />『ドラゴンクエストX』は、ドラゴンクエストシリーズ初のオンラインRPGです。本書は、ドラゴンクエストXの開発・運営の舞台裏を、現在はプロデューサーとして全体の責任者を務め、以前は技術責任者でもあった著者自らが徹底公開していきます。<br />著者のこだわりによりプログラミングやドラゴンクエストXの事前知識がなくても読み進められるよう丁寧に解説していますので、技術者やドラゴンクエストXのプレイヤーでなくても、幅広い方々に参考にしていただけます。<br /><br /><br /><b>（こんな方におすすめ）</b><br /><br />・オンラインゲーム開発・運営に興味のある方<br /><br />・将来ゲーム業界に進みたい方<br /><br />・ゲーム開発者の方<br /><br />・ドラゴンクエストXの冒険者のみなさま<br /><br /><br /><b>（目次）</b><br /><br /><h3>第1章　ドラゴンクエストXとは何か ── ドラゴンクエストかオンラインゲームか</h3><br /><li>1.1 ドラゴンクエストのオンラインゲーム化</li><br /><li>1.2 ドラゴンクエストX＝オンライン版ドラゴンクエスト</li><br /><li>1.3 ドラゴンクエストXの歴史</li><br /><li>1.4 まとめ</li><br /><h3>第2章　開発・運営体制 ── ドラゴンクエストXを支える人々</h3><br /><li>2.1 さまざまな人に支えられるドラゴンクエストX</li><br /><li>2.2 ドラゴンクエストX専属の開発コアチーム</li><br /><li>2.3 ゲームタイトル横断の開発関連組織</li><br /><li>2.4 オンラインサービス関連組織</li><br /><li>2.5 ユーザーからお客さま、そして冒険者へ</li><br /><li>2.6 まとめ</li><br /><h3>第3章　アーキテクチャ ── クロスプラットフォームMMORPGの基本構成</h3><br /><li>3.1 ドラゴンクエストXの構成要素は多岐にわたる</li><br /><li>3.2 コンピュータの構成要素 ── ゲームを動作させるハードウェア</li><br /><li>3.3 ゲームの構成要素</li><br /><li>3.4 ゲームアーキテクチャ ── 基本構成</li><br /><li>3.5 プログラミング言語 ── CPUに与える命令を記述する言語</li><br /><li>3.6 プロトコル ── 通信方式</li><br /><li>3.7 リソースデータ ── ゲームに必要な各種データ</li><br /><li>3.8 まとめ</li><br /><h3>第4章　開発と検証 ── 並走する追加と保守のサイクル</h3><br /><li>4.1 ドラゴンクエストXに求められる追加と保守の並走</li><br /><li>4.2 開発と検証のサイクル</li><br /><li>4.3 追加と保守の並走体制</li><br /><li>4.4 多数並走する検証環境</li><br /><li>4.5 まとめ</li><br /><h3>第5章　メモリ管理 ── MMORPGのボトルネック</h3><br /><li>5.1 重要度の高いドラゴンクエストXのメモリ管理</li><br /><li>5.2 ゲームクライアントのメモリ管理</li><br /><li>5.3 ゲームサーバのメモリ管理</li><br /><li>5.4 Luaのメモリ管理</li><br /><li>5.5 まとめ</li><br /><h3>第6章　ゲームクライアントグラフィックス ── 魅力的な絵を描画する工夫</h3><br /><li>6.1 クロスプラットフォームのゲームクライアントグラフィックス</li><br /><li>6.2 ゲームが動いて見えるしくみ</li><br /><li>6.3 3Dゲームのしくみ</li><br /><li>6.4 ゲームエンジン ── ゲーム開発の基本機能の提供</li><br /><li>6.5 キャラクター ── 手描きアニメ風の表現と着替えによる多様化</li><br /><li>6.6 3DBG ── 冒険の舞台となる広大な世界</li><br /><li>6.7 エフェクト ── さまざまな視覚効果</li><br /><li>6.8 カットシーン ── 物語に添える彩り</li><br /><li>6.9 メニュー ── わかりやすさの中心的役割</li><br /><li>6.10 まとめ</li><br /><h3>第7章　ゲームサーバプロセス ── 機能ごとに分離して負荷分散</h3><br /><li>7.1 ドラゴンクエストXのゲームサーバプロセスはシングルスレッド</li><br /><li>7.2 シングルスレッド ── 1プロセス1スレッド</li><br /><li>7.3 ワールドプロセス ── スケールアウトのためのパラレルワールド</li><br /><li>7.4 ゾーンプロセス ── MMORPGの主役</li><br /><li>7.5 バトルプロセス ── ゾーンプロセスから分離した戦闘処理</li><br /><li>7.6 ロビープロセス ── ゲームプレイの起点</li><br /><li>7.7 ゲームマスタープロセス ── ゲームマスターの指示を中継</li><br /><li>7.8 ワールド間の自由移動を支えるプロセスたち</li><br /><li>7.9 インスタンスゾーン ── 同一場所のパラレル化</li><br /><li>7.10 まとめ</li><br /><h3>第8章　キャラクター移動 ── 移動干渉による押し合いへの挑戦</h3><br /><li>8.1 通常移動と移動干渉の両立</li><br /><li>8.2 通常移動 ── ゲームクライアント主体の移動処理</li><br /><li>8.3 移動干渉 ── ゲームサーバ主体の移動処理</li><br /><li>8.4 移動処理の負荷軽減 ── 多人数の影響を軽減する工夫</li><br /><li>8.5 場所に紐付く処理 ── 指定場所への移動検知で処理実行</li><br /><li>8.6 まとめ</li><br /><h3>第9章　ゲームDB ── ワールド間の自由移動を実現する一元管理</h3><br /><li>9.1 ボトルネックはプレイヤーキャラクターデータの一元管理</li><br /><li>9.2 ゲームDBの内部構成</li><br /><li>9.3 プレイヤーキャラクターデータの保存</li><br /><li>9.4 テーブル情報の概説</li><br /><li>9.5 継続的な改善</li><br /><li>9.6 まとめ</li><br /><h3>第10章　ゲーム連動サービス ── ゲーム内とつなげるための工夫と力技</h3><br /><li>10.1 「目覚めし冒険者の広場」と「冒険者のおでかけ超便利ツール」 ── 2種類のゲーム連動サービス</li><br /><li>10.2 ゲーム連動サービスのアーキテクチャ</li><br /><li>10.3 ゲームの世界との連携</li><br /><li>10.4 ゲームクライアントで撮影した写真の加工と保存</li><br /><li>10.5 Webで展開しているコンテンツ</li><br /><li>10.6 まとめ</li><br /><h3>第11章　運営と運用 ── リリースしてからが本番！</h3><br /><li>11.1 攻めの運営、守りの運用 ── お客さま対応に必要な両輪</li><br /><li>11.2 製品サービス環境へのリリース ── メンテナンスの実施</li><br /><li>11.3 お客さまからの不具合報告への対応</li><br /><li>11.4 お客さまからの要望への対応</li><br /><li>11.5 未来へ向けた分析</li><br /><li>11.6 まとめ</li><br /><h3>第12章　不正行為との闘い ── いたちごっこ覚悟で継続対応</h3><br /><li>12.1 不正行為への継続した対応</li><br /><li>12.2 RMTとの闘い ── 現実の金品によるゲーム内金品の売買を防ぐ</li><br /><li>12.3 自動操縦との闘い ── 人間に不可能な長時間プレイを防ぐ</li><br /><li>12.4 不具合の不正利用との闘い ── 不当に利を得る行為を防ぐ</li><br /><li>12.5 プレイヤー間トラブルとの闘い ── 人間が集まると生じる問題に対応する</li><br /><li>12.6 チートとの闘い ── 改ざんから世界を守る</li><br /><li>12.7 まとめ</li>